らくらグループ
2018年3月23日 News
エピソード5:お客様の人生の特別な人に 公楽苑 相談員 島田 未来さん
公楽苑の相談員 島田さんがこれまでらくらグループで働いてきて、一番思い入れのある出会いについて教えてくれました。
今から数年前、鈴木様(仮名・女性)が希望されているので施設を探していると、ご家族様と突然の見学にいらっしゃったことが始まりでした。それから数日後、ご家族様より鈴木様が体調を崩され、動けなくなっていたとの連絡が飛び込んできました。その時はまだ、ご見学はされたものの、入居申込書の記載など正式な手続きがなされていない状況でした。
そのため島田さんは、公楽苑にご入居されているわけでも、入居が決まっていたわけでもない、まだ問い合わせの段階である鈴木様とどのように関わって良いのか、本当に自分が担当しても良いのか、不安を感じていました。おそるおそる施設長に相談すると、返ってきた言葉は「今、自分で思っているとおりに動いてかまわない。何かあったら連絡をくれれば大丈夫!」
施設長の力強く背中を押すようなその言葉に、島田さんは気持ちが奮い立ち、勇気づけられました。「先のことよりも、この瞬間に自分のできる限りのことをしたい。」ただその一心で公楽苑を飛び出し、鈴木様宅へ向かいました。
ご自宅に駆けつけると、鈴木様は発熱し、ぐったりと動けなくなっている状態。なんとしてでも鈴木様のためにと思い、島田さんは無我夢中で連絡を取り、かかりつけの病院へ向かいました。その結果、鈴木様は事なきを得ることができたのです。
この日の出来事が、鈴木様と島田さんの気持ちをしっかりとつないだのでしょう。今も島田さんの顔を見るたびに「あの時は本当にありがとう。あんたのおかげだよ。」と、優しい笑顔とともに嬉しい言葉をかけて下さいます。一人きりのご自宅で、不安と戦いながら動けずにいた鈴木様にとって、予期せぬ島田さんの助けの手にどれほど救われたことでしょうか。島田さんもまた、戸惑いながらも初めて一人で対応した鈴木様の感謝の言葉が、これほどまでに温かいものなのだと実感したのです。
その後、鈴木様は独居での生活では自宅療養は難しいとの判断から、施設に入居することを決めました。入居先はもちろん、あの日、自分を救ってくれた島田さんのいる公楽苑。鈴木様の体調が回復された頃を見計らい、退院と同時に公楽苑へ入居となりました。
公楽苑に入居されてからの鈴木様は、毎日元気に穏やかに過ごされています。職員に見守られ、ご自身の足でしっかりと施設内を歩かれている姿に、島田さんも嬉しさと同時に気持ちが新たになります。この出会いは、島田さんの相談員として困っている人や助けを必要としている人と一人でも多く関わり、お客様の人生の中で特別な人になれたらと思う気持ちを一層強くさせたのです。
お客様が穏やかに笑顔で暮らせるようになることで、ご家族様も、らくらの職員も皆が幸せな気持ちになれます。
人生のセカンドステージにもっと華を!